遺贈とは

遺贈とは、遺言者が、遺言によって遺産の全部または一部を無償で人に与える行為です。遺贈をする相手方(受遺者)は、一般的には相続人以外の方が多いですが、相続人に対して遺贈をすることもできます。

そして、遺言は遺言者がお亡くなりになった時から効力を生じるため、受遺者は、遺言者がお亡くなりになった時に遺贈に係る権利を取得することになります。

遺贈により不動産を取得した場合には、その旨の登記をしないと自己が不動産の所有権を取得したことを第三者に主張(対抗)することができませんので、速やかに遺贈登記の手続きをすることをおすすめいたします。

登記にかかる費用

当事務所に遺贈登記をご依頼いただいた場合にかかる費用は、以下のとおりです。

■司法書士報酬 43,200(税込)~
※原則は、43,200円となりますが、不動産の数が多い場合や遺言執行者の選任申立てが必要な場合など事案が複雑になるケースには上記報酬に一定額を加算いたします。なお、報酬額を加算するときには、ご依頼いただく前に、登記費用の見積りをご提示いたします。

■登録免許税
・固定資産税評価額の2%
ただし、受遺者が相続人にあたるときは固定資産税評価額の0.4%

■その他の実費
・事前登記簿調査 337円×不動産の数
・登記完了後に取得する登記事項証明書 480円×不動産の数
・戸籍・住民票等の取得費、郵送料など

登記の必要書類

遺贈による所有権の移転登記を申請するときは、以下のような書類が必要となります。

  • 遺言書
  • 遺贈者の戸籍(除籍)謄本
  • 登記済権利証(登記識別情報)
  • 遺言執行者または相続人全員の印鑑証明書
    申請の時点で発行後3カ月以内のものである必要があります。
  • 受遺者の住民票
  • 固定資産評価証明書または課税明細書
  • 遺贈者の住民票除票(本籍地記載のもの)または戸籍の附票
    遺贈者についての本籍地と登記簿に記録された住所とを結びつけるために提出します。もし、遺贈者の亡くなられた時点でのご住所が登記簿に記録された住所から変更している場合は、先に登記名義人の住所変更の登記をする必要があります。

包括遺贈と特定遺贈

遺贈には、包括遺贈と特定遺贈とがあります。

包括遺贈は、遺産について全部または何分の1というような割合を示して、これを無償で人に与える行為のことで、プラスの財産だけでなくマイナスの財産も承継します。

また、包括遺贈の受遺者は相続人と同一の権利義務を有するとされているため、他の共同相続人といっしょに遺産分割協議にも参加することになりますし、包括遺贈を放棄するためには、相続放棄の規定に従って、自己のために包括遺贈があったことを知った時から3カ月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。

これに対して、特定遺贈は、遺産のうちの特定の財産について、これを無償で人に与える行為のことで、特定遺贈で承継されるのはプラスの財産のみであると解されています。

また、特定遺贈の放棄については、特別の方式は定められてなく、受遺者は、遺言者の死亡後いつでも放棄することができます。

このように、包括遺贈と特定遺贈とでは法的形態が異なりますが、こと所有権移転の登記の手続きに関しては、それぞれ異なる点はありません。